2010年 10月

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 13日の夜の相談で、「笹山日記」に移行しました。

*13日 月曜日 今夜は、HP更新操作講習会です。

           より多くの人がNPOの会員となって、「情報交換の輪」や

           「HP更新チーム」に加わってもらえば、誠にありがたいと

           希望します。 お気軽にお越し、アクセス願います。

* 11・12日(土・日) 朝の笹山行。

               「燃やせるもの」が(ふんだんに)あることは幸せなこと。

              着火しながら、炎を見ながら、いぶしを繰り返しながら、

              人と組織と地域と地球の「燃やせるもの」を想います。

              自然に、「自然(人を含む)」と折り合いながら

              持続可能な「かたち」で

              燃やして、燃やされて、

              いき(していき)たい「もの」です。

                                    

 

* 10日 金曜日  昨日は、午後からも天気がもち、

             理事長から薪の提供!2トンダンプ1杯があり、

             竪穴に仕込みました。けっこうな質と量です。

             古材は燃えがいいし、扱いやすいので、かえって慎重な火焚きとなります。

* 9日 朝  寒いですが、いいお天気となりました。

         午前中は、降雪前最後の薪確保作業です。

         午後から荒れるようですが・・・さて雪模様は!?

* 8日 夕方 ふたたび 笹山とその周辺を散歩。火焚きと事務室。

  思わず撮った写真 ・・・ 夕日と柿がなんとも いい感じ ・・・

 

 

 ・・・ 1時間のうちにこのコントラスト。 朝も夕もその気になればずいぶんと楽しめそうです。

* 8日 水曜日 早朝には雨があがり、笹山へ「散歩」

     竪穴の火をつけてから、近く・・・徒歩5分・・・の

     ブナ林に行ってみました。

     初冬のぶな林もいい感じでした。

     自然にゆっくりとした足取りとなり、

     深呼吸と写真とりをくりかえしながら、

     「ひとまわり」、30分コースの散策でした。

*12月 6日 月曜日 早朝から、きょうも穏やか。

         笹山まで散歩、火焚き、そして、北沢のちょっと奥まで散歩。

         けっこうな「大気と花と景色」がありました。 

*12月 5日 日曜日 朝から穏やかないいお天気となりました。

               朝7時過ぎから、運動がてら、火焚きとシート直し。

               いまは、はや、もう!夕方。

               「小春日和」の一日も、冬至十日前のツルベ落とし手前です。

              あと1時間もすれば、真っ暗です。

* 3日 金曜日 昨夕から今朝までに、天候が大きく変わりました。

           穏やかな夕日から夜半は強風雨、そして、今朝・・・・

           夕日が射しこんで囲炉裏火のよう。

                                            風雨でアルミシートをケアした今朝の住居いぶし。

* 2日 木曜日 今日は、公民館経由で、8時半過ぎに笹山へ来ました。

           じょうもん館;休憩所兼奥の事務所を開け、喚起して、竪穴へ。

           いぶしと火焚きを始めました。

           その後、周辺の状況を写真に撮って、いま、1階南奥の事務所です。

           降雪前直前!?の笹山の初冬の朝9時前後の気配と風景をお届けします。

* 12月1日 水曜日 今日から師走ですね。

         朝の笹山は気持のよい天気です。

         しっかり「いぶし」ます。

* 11月27&28日 (土日) 夕方から「点火」して、夜、「楽しみ」ました。

                   夜の火は、また、「格別」です。

                    

* 11月24・25・26・日  朝7時前後に 「点火」しました。

                 自分自身にも「点火」しているようです。

                 今朝、雪まつりに参加するとしたらの・・・

                 テーマを巡らしました。

           「ささやま 自然と平和への さんか (参加・讃歌)」

                 というのは、いかがでしょうか。

                 「さんか」していただけませんか?

* 11月23日 やまみちの整備作業と持ち帰った植栽と慰労交流会を行いました。

          自然の森の中の、共同作業。そして、モミジや雪椿やOOOの採取、

          広場周辺への植栽、そして、火を囲んだ飲食交流会。 

          とても自然に和みました。

* 22日 月曜日 夕方、ふたたび笹山へ。

             昼前から雨となりました。 まだ、温かです。

            夕方のいぶしは、もやのなかで、幻想的なものとなりました。

            ・・・写真をとるまえに、あっという間に暗くなってしまいました。

* 22日 月曜日 昨日も今日も、7時発火。
          夕方また。

* 20日 土曜日 今日も快晴になりそうな笹山の朝です。
            7時半に着火。
            住居も内外の薪もほどほどに乾いてほしいものです。
* 19日 金曜日 笹山も快晴です。
            今日は、冬囲いのシート張り作業を完了しました。
          微妙な曲線の竪穴住居なので、平面シートをかける
          作業は、簡単ではありませんでした。
          出来は写真の通りです。

* 18日 木曜日 残っていた種火!と新聞紙によって7時半着火。
          雨の笹山にけぶります。むせびます。

* 17日 水曜日 7時火焚き開始です。
          生の杉の葉っぱは、格好の着火といぶし材料です。
          笹山の付近の山々、森林には無尽蔵ともいえる燃料が
          置き去りにされています。間伐も含めて、その共有と
          活用を話題にし、ひとつ一つ実現したいものですね。

          昨日から、竪穴住居の囲いを始めました。
          23日に皆さんに見てもらいたいと思います。
          あとは冬の雪を待つだけ。
          毎日の雪と火の現場維持管理は、人がするしかありません。

          

* 16日 火曜日 笹山の早朝は曇天です。
          6時半 火焚き開始しました・
          昨夜からの種火が残っていました。
          灰もようやくにでき始めてきて、種火の活用ができそうです。
          この竪穴住居が体験の種火となってくれることを祈りながら。 
* 11月15日 月曜日 朝7時火入れ完了。本日も半日間のいぶしと火焚きを続けます。
             第2週に入りました。連続8日目です。
             散歩に、燃しに、お越し願います。

* 11月14日 日曜日 9時集合で やまみちの「荒整備」に向かう。
             総勢15人ほど。
             昔の作業道は、荒れ放題でしたが・・・・・
             人の手をかけることの意義を実感する。
             いい汗が流せた。

* 11月13日 土曜日 今週のいぶしのさいごをスケッチします。

                   @ 笹山からの夕日は穏やかでした。

* 11月12日 金曜日 今週月曜日からの竪穴住居の「いぶし」「火焚き」作業は
             5日間で延べ50時間ほどになりました。
             火を焚いて見ていると気持ちが落ち着きます。
             あなたもぜひ火焚きに来てみませんか。


* 10月1日 中条小学校の6年生31人と先生お二人が現場を訪問。

大変いい天気のなか、笹山にさわやかな風が吹きました。

今度は竪穴式住居に泊まりたいと応えてくれた小学生たち。

自ら考えて、家族と先と相談して、ぜひ、泊まりに来てくださいね。

* 9月23日 連日の本格的な雨。

縄文倶楽部とNPOの有志が集まり、竪穴式住居の内部をつくりました。

火をたきながら、いぶしながらの、和気藹藹の作業です。

火の気、人の気、そして、大気・・・・気配は大事ですね。

25日と26日の午前中!また、集まり、住まいの一応の完成です。

* 9月22日 笹山は結構なまとまった雨です。

じょうもんクラブのH氏が 孤軍奮闘で、住居内部の補強作業を

してくださっています。  ・・・ 頭が下がります。

ともに頑張り、顔晴り、(雨)上がりを祈りましょう。

* 9月20日 竪穴式住居の茅葺作業が終了しました。

地元の60~70代の有志=仕事師に感謝です。

9月20日午前8時半、雨天決行!

10時!雨あがる。  以後、急ピッチで最後のカヤ仕上げと足場はずし。

順次、さかのぼり、9月18日現在の作業写真。

嬉しい!若い!来客も!

その若者たちの中の一人の、一家族の

じいちゃんが! てっぺんで!頑張る!

最後の締め!渾身の心身で!

天気も最高!

気分の最高潮!

景色もグッド!

9月16日の写真 ・・・・ 1枚のみ

9月15日の状況

床屋待ち状態。

やっと

やっと

てっぺんまで

さしあがってきた!

足場に労苦の

あしあとが・・・

・第11回笹山じょうもん市が開催されました。 平成22年6月6日(日)すてきなゲストの方々をお迎えして、今年は初めて縄文結婚式が行われました。

→pdfデータ 「第11回笹山じょうもん市」

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・平成21年10月31日(土) 世界的なエジプト考古学者吉村作治教授をお招きして講演会「ピラミッドから笹山遺跡へ」を開催しました。

→pdfデータ 「しんぶん第10号(吉村教授)

・平成21年11月22日(日) 手作り丸木船「縄文号」で新グレートジャーニーに挑んでおられる世界的探検家・関野吉晴さんをお迎えしてシンポジウムを開催しました。

→pdfデータ 「シンポ報告ちらし(その1)

→pdfデータ 「シンポ報告ちらし(その2)

・平成22年2月26日(金) 笹山遺跡発掘調査再開を目指して、ボランティア発掘の先進地野尻湖博物館に研修に行きました。

→pdfデータ 「しんぶん11号(野尻湖)

・平成22年度からNPO「笹山縄文の里」が十日町市から委託を受け、「笹山縄文館」の指定管理者となりました。

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・平成22年度中に笹山遺跡広場(仮称)に常設の竪穴住居が復元されます。

実際の笹山遺跡の第14号住居跡をもとに、ボランティアも募って復元作業に入る計画です。

・平成22年度中に笹山遊歩道整備を実施します。笹山遺跡広場(仮称)から里山をめぐる、昔の山道を復元してつくっていく自然豊かな遊歩道で、縄文の頃を感じていただけるものと思います。。

ボランティアを募って取り組むこととしています。

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私たちが描いている笹山の夢です。
笹山の原風景を再生し、ここに生きた笹山縄文の人々の心を感じながら、学び、楽しみ、いやされる場所にしたいと思います。
そして、世界中から人々が訪れ、出会い、交流し、ここからみなさんとともに新たな時代が生まれるような地にしていきたいと願っています。

  未来の笹山のイメージのひとつを描いてみました。自然と人がひとつにつながる、
世界の聖地であるような、笹山の原風景です。
笹山縄文広場(仮称)構想図

さらにみんなで夢やアイデアを出し合って実現させていきたいと思います。

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十日町市は新潟県の南東部にあります。市の東部には魚沼丘陵、西部には東頸城丘陵が南北にのび、これらに挟まれた盆地の中央を信濃川が南から北に流れています。信濃川の両岸には数段の河岸段丘が形成され、数多くの縄文時代遺跡が存在します。

遺構配置図

笹山遺跡は博物館の北東約3km、信濃川右岸の河岸段丘上に位置します。遺跡は緩斜面上に立地し、標高は170~180mです。遺跡内には市営笹山野球場と陸上競技場などがあり、一部は市指定史跡として保存されています。また、野球場正面入口付近には、標柱・説明板とモニュメントが設置されています。

遺跡は野球場と陸上競技場などの建設に伴い市教育委員会により、昭和55~60年(1980~1985)の間に7回にわたる発掘調査が行われました。これらの調査により合計15,460㎡の範囲が調査され、縄文時代中・後期の集落跡と中世の居館跡が発見されています。ここでは、縄文時代の笹山遺跡について解説します。

縄文時代の遺構は炉跡(竪穴住居)112基、配石遺構1基、土坑5基、埋甕36基などが発見されました。これらは、長軸110m・短軸100mの馬蹄形に配置されています。炉跡は、石で囲って組まれた石組炉です。石組炉の中には、土器が埋められているものもあります。炉の中が石でさらに分割されたものは、複式炉と呼ばれています。複式炉にも土器が埋められていますが、中でも小石が敷き詰められたものが特徴的です。土坑は1ヶ所でまとまって発見されており、貯蔵穴として使われていました。埋甕は幼児用のお墓で、蓋石として平らな石がのせられているものもあります。

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縄文時代の遺物は土器、土製品、石器、石製品と多彩です。土器は中期前半~後期前半のものが出土していますが、主体を占めているのは中期(約5,500年前)の中頃から終末の土器です。およそ250点の土器が復元されており、これらの中でも特徴的なものが火焔型・王冠型土器です。火焔型土器はその内側に炭化物(オコゲ)が付着した例が見られることから、煮炊きに使われた土器であることがわかっています。しかし、その優美な文様装飾から、祭器であると考えられています。その他には、北陸・東北・関東地方からの影響を受けた土器があります。これらも火焔型土器の誕生や笹山遺跡の他地域との交流を解明する上で重要です。

土製品はミニチュア土器、土偶、土製耳飾、土製円盤、土製三角とうなどが出土しています。土偶の中では、三角形土偶と呼ばれる小形の土偶が特徴的です。土製三角とうはその用途がよくわかっていませんが、三角形土偶と合わせて火焔型土器と共に出土する特徴的な遺物です。これらの土製品は、縄文人の衣服や祭祀の様子を私たちに伝えています。

石器には狩猟具として石鏃、石槍、石錘、浮子、加工具として石錐、石斧、剥片石器、砥石、調理具として石匙、磨石、凹石、敲石、石皿などが出土しています。これらの他に、三脚石器、板状石器がありますが、用途はよくわかっていません。これらの石器には、縄文人の道具箱の中身一式がそろっています。

石製品は石製垂飾、石棒、石製三角とう、穿孔石製品などがあります。石製垂飾は首飾(ペンダント)です。石製三角とう・穿孔石製品は用途不明ですが、石棒と同様に祭祀に使われた宗教的な道具と考えられています。

出土した土器

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平成11年(1999)6月7日、火焔型土器など深鉢形土器57点をはじめとする笹山遺跡出土品計928点が国宝に指定されました。新潟県にとって初の国宝指定です。また、縄文時代の遺物では長野県茅野市棚畑遺跡出土の土偶(縄文のヴィーナス)についで2番目、縄文土器では第1号の指定となります。

火焔型土器は縄文時代を代表する土器のひとつで、新潟県内でも中魚沼郡津南町から長岡市にかけての信濃川上・中流域で数多く発見されています。国宝に指定された深鉢形土器57点のうち火焔型土器は14点、王冠型土器は3点です。火焔型土器の中でも指定番号1の土器は、平成4年(1992)に「古代の日本展」(ワシントンD.C.)、平成10年(1998)には「縄文展」(パリ)、そして、平成13年(2001)には「神道展-古代日本の聖なる美術-」(ロンドン)に出展されるなど、日本の原始美術を代表する土器として世界的に絶賛されました。また、国内では小・中学校の歴史教科書などで取り上げられています。

<国宝指定品一覧>

記号番号  考 第39号

指定年月日  平成11年6月7日

名称・員数  新潟県笹山遺跡出土深鉢形土器 57点

附(つけたり)

浅鉢形土器  5点   石 斧 409点   石 皿  27点   石製垂飾 3点

小形土器   7点 石 鏃  28点   砥 石  6点   石 棒 7点

土  偶   34点   石 槍  13点   石 錘   1点   軽石製浮子  1点

土製耳飾   20点   石 錐 4点   三脚石器 6点   石製三角とう 1点

土製円盤   3点   石 匙  2点   板状石器 3点   穿孔石製品 2点

土製三角とう 3点   磨石類 268点   剥片石器 10点 ベンガラ塊  8点

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1979年(昭和54) 十日町市博物館オープン(4/7)

1980年(昭和55) 市道建設に伴う笹山遺跡の第1次発掘調査

1981年(昭和56) 市営野球場建設に伴う第2次調査

1982年(昭和57) 第3~5次調査・火焔型土器(指定番号1)出土(7/8)

1984年(昭和59) 市民スポーツハウス建設に伴う第6次調査

1985年(昭和60) 市営陸上競技場建設に伴う第7次調査

1991年(平成3)  出土品928点の県指定文化財指定(4/19)

博物館考古展示室オープン(6/7)

記念講演「縄文の芸術と文化」 梅原 猛氏(10/19)

1992年(平成4) 出土品928点の国重要文化財指定(6/22)

指定記念講演「縄文芸術にせまる」 小島俊彰氏(7/4)

「古代の日本展」出展(ワシントンD.C.・8/9~11/2)

笹山遺跡の市指定史跡指定(12/3)

1994年(平成6)  博物館開館・友の会設立15周年

博物館常設展示室リニューアルオープン(10/8)

「越後あんぎんシンポジウム」(11/12)

記念講演「縄文のこころ」 宗 左近氏

1996年(平成8)  秋季特別展「縄文の美-火焔土器の系譜-」(9/28~10/27)

記念講演「火炎土器の系譜」 今福利恵氏(9/28)

「火焔フォーラムと縄文の夕べ」(10/12・13)

記念講演「縄文を語る」 高橋克彦氏

1997年(平成9)  火焔型土器(指定番号1)の歴史教科書掲載(小学6年生)

1998年(平成10) 『笹山遺跡発掘調査報告書』刊行

「縄文展」出展(パリ・9/29~11/28)

1999年(平成11) 博物館開館・友の会設立20周年

笹山遺跡国宝特設展示オープン(4/17)

出土品928点の国宝指定と梅原猛名誉館長の就任(6/7)

指定記念講演「越後・新潟・火焔型土器のクニ」 小林達雄氏(7/3)

特別展「縄文の美Ⅱ―火焔型土器の世界―」(8/21~10/10)

2000年(平成12) 指定1周年記念講演「縄文文明の意味」 梅原 猛氏(7/8)

2001年(平成13) 「神道展―古代日本の聖なる美術―」出展(ロンドン・9/5~12/2)

2002年(平成14) 土器指定品の解体修理事業開始

2004年(平成16) 中越大震災・土器指定品37点破損(10/23)

2009年(平成21) 開館・友の会設立30周年・国宝指定10周年

第10回・笹山じょうもん市(6/7)

土器指定品の解体修理事業完了

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「火焔土器」は、昭和11年(1936)に近藤篤三郎氏によって長岡市の馬高遺跡で発見され、復元された一つの土器に付けられた愛称です。その形が燃え上がる焔に似ていたことから、この名称が生まれました。その後、この「火焔土器」と似た特徴をもつ土器が発見されるようになり、これと区別して現在では「火焔型土器」という用語が広く使われています。また、火焔型・王冠型土器と共に出土し、これらと共通の雰囲気をもつ土器を合わせて「火炎土器様式」ととらえ、「火炎土器」という用語を使用する研究者もいます。

火焔型土器出土遺跡(●)の広がり

火焔型土器の最大の特徴は、口縁部に付く鶏頭冠把手と鋸歯状口縁、そして、縄文を使用せず隆起線文と沈線文によって施された浮彫的な文様です。これらの文様により、頸部と胴部上半にはS字状渦巻文、胴部下半には逆U字状文が描かれています。その他、鶏頭冠把手の間には袋状突起、鶏頭冠把手の下には眼鏡状突起が付けられています。王冠型土器も基本的に文様については火焔型土器と同じですが、鶏頭冠把手の代わりに短冊状の把手が付き、鋸歯状口縁でなく波状口縁となっています。

火焔型土器は富山・長野・山形県などでも確認されていますが、そのほとんどが新潟県内、特に信濃川上・中流域(津南町・十日町市・長岡市)で集中的に出土しています。その特異な装飾性から研究当初より、祭器として使用されたと考えられていました。内面に炭化物(オコゲ)が付着した例が多く見られることから、煮炊きに使われた土器であることは間違いありませんが、日常品でなく祭事など特別な日にのみ使用された土器と言われています。なお、遺跡出土の土器全体に占める火焔型土器の割合は5%以下です。

作成:十日町市博物館学芸員 菅沼 亘

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